グリーンプロポリスとは、その名の通り、緑色のプロポリスのことを指します。
元々プロポリスはその主原料となっている植物の色を反映しますので、ユーカリが主原料のオーストラリア産やブラジル産のものは少し緑がかった茶色です。他の地域や国で採れたプロポリスには黒や黄色、赤いものもあります。
様々な色がある中で、以前からミナス・ジェライス州南部などのごく一部の地域で採取されたプロポリスは緑の色が濃いのが特徴でした。これは元々オーストラリアから輸入したユーカリだけでなく、ブラジル特有の植物アレクリンが豊富に含まれているために緑色が濃かったのです。
これと相まって、1999年に日本の木本教授がアルテピリンCというプレニル桂皮酸誘導体の存在をブラジル産のプロポリスに発見しました。さらに、この物質はプロポリスの原料であるアレクリンというブラジル特有の低木にのみ含まれることが判明したのです。つまり、プロポリスの緑が濃いほど、アルテピリンCが多く含まれていることがわかったのです。
ここからグリーンプロポリス狂想曲が始まったと言っても過言ではありません。
以前は少し緑がかった茶色がプロポリスの普通の色でしたが、最近では緑が濃ければ濃いほど良いものと判断され、プロポリス原塊(プロポリスの原料)も緑色の濃さで5-6段階にランク分けされるようになりました。当然、グレードが上の緑が濃いプロポリスは高値で取引されますから、今では特に日本人養蜂家の多くがミナス・ジェライス州南部のアレクリンの群生地でプロポリスをミツバチに作らせています。
ブラジルから日本に輸出されるプロポリスは全てグリーンプロポリスで、グレードでも最上級かその下ぐらいでしょう。そのため、揶揄をこめてグリーンプロポリス信仰という言葉もあるくらいです。