プロポリスと機能性表示

機能性食品の発売がスタートして1年を過ぎました。当初は許可を得るのに時間やコストがかなりかかることもあり、ほとんどの企業が様子見というポーズを取っていたために、盛り上がりに欠けていた感もありましたが、ここにきて機能性を表示する食品も100社、300品を突破し、どこのドラッグストアを覗いても、「機能性食品」コーナーらしきものが設けられるようになりました。業界紙を読んでも、機能性表示をするようになってから売上が30%伸びたとか、発売以来売上がどんどん伸びているだとかの成功例をよく聞きます。

確かに、「肌に潤いを与えます」、「中性脂肪を減らします」、「目のぼやけ改善します」などと効能が書いてある食品の横に、何も効能効果が書かれていない食品が並んでたとしたら、誰だって効能効果が書いてある方を選ぶでしょう。それも、国が認めたルールで効能効果が書いてあるわけですから、信頼度も高いと言えます。おそらく、この機能性表示への流れは止まることはなく、将来機能性を表示していないものが淘汰されることになるでしょう。

だったら、ブラジルプロポリスのプロポリスも当然機能性表示するんでしょ?と言われそうですが、機能性表示のルールはまだまだ不備だらけで、「ビタミン・ミネラル」や「複合成分」は認められていません。さらに、当店で一番多い液体タイプのプロポリスはアルコール抽出液ですが、このアルコール含有品はもってのほか。ということで、現行のルールでは、健康食品の雄たるプロポリスは全く機能性表示化の実現のメドが立っていないのです。

その一方で、消費者委員会の中には、きちんとした表示がないものは淘汰すべきであるとの考えを持つ原理主義派もいて、このままだとプロポリスは闇に葬り去られてしまう恐れさえあります。ただ、この秋にも「ビタミン・ミネラル」や「複合成分」についても再度検討されるとの話もありますので、現状としてはじっくり様子を見守るしかありません。お役人は、資金が潤沢で新ルールにも対応能力が高い大手の参入を喜び、この機会に怪しい企業をそぎ落とそうと考えているのかもしれませんが、真面目に努力している中小企業までそぎ落とさないようにしてもらいたいものです。

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